飼い主さんならば一度は愛犬のごはんに悩んだり迷ったりした経験はあるはず。一般的にチワワやヨークシャテリア、トイプードル等の超小型犬や小型犬は偏食や好き嫌いがあるケースが多いと言われています。そのような偏食が多いワンちゃんにとっても内臓は食いつきを良くする魔法の食材です。今回は愛犬に内臓を与えるメリット・デメリットについて解説します。
そもそも犬に内臓を与えても良いの?
もちろんOKです。内臓はタンパク質だけでなくミネラル・ビタミンなどが豊富で、沢山の栄養が詰まっています。Foodie Dogs TOKYOでは、鹿のレバー(肝臓)、ハツ(心臓)、ラング(肺)をじっくり時間をかけてドライ加工したジャーキーを販売していますが、その他、犬が食べられる内臓としてグリーントライプ(胃)なども知られています。
犬に内臓を与えるメリットは?
① 内臓は栄養の宝庫!
前述にも記載があるように、ミネラルやビタミンなどが豊富で沢山の栄養が詰まっています。ここで部位ごとの成分や特徴についてご説明します。
< 鹿のレバー (肝臓) >
鉄分やビタミンが豊富で、栄養の宝庫と言われています。皮膚の健康維持のほか、貧血気味や食欲の落ちたシニア犬にも最適。レバーに多く含まれる、リン・ビタミンB6・ビタミンB12は、丈夫な骨と歯の形成に役立つ栄養素のため、骨と一緒に摂取すると良いと言われています。
★レバーがおすすめのワンちゃん
毛艶が良くない、貧血気味、免疫力が低下している、シニア犬
<鹿のハツ (心臓) >
レバー同様、鉄分やビタミンが豊富ですが、特にタウリン(※)を多く含むので心臓に負担のあるワンちゃんにおすすめです。レバーよりも脂質が少ないため、太り気味のワンちゃんにも与えられます。あっさりした風味で好き嫌いの多いワンちゃんでも食べやすいです。
★ハツがおすすめのワンちゃん
心臓に負担がある、皮膚が弱い、太り気味
<鹿のラング (肺) >
他の内臓に比べ流通しにくく希少な部位です。牛や豚の肺は、焼肉店ではフワフワした食感からフワと呼ばれることもあり、珍味として扱われていることもあります。ジャーキーに加工したラングは、ふ菓子のようなサクサク食感で歯の弱いシニア犬も食べやすいです。低カロリーですが、高タンパク。ごはんのかさ増しやダイエットにもおすすめです。
★ラングがおすすめのワンちゃん
太り気味、シニア犬
② 香りが立ち、食いつき改善につながる
ジャーキーの内臓をふやかすと風味が強くなるため、食欲UPに繋がります。(飼い主さんの中にはふやかすと肉よりも香りが強いと思う方も多いかもしれませんが、ワンちゃんにとって良い香りです。)また、ジャーキーにしたレバーやハツ、ラングは手でポキポキ小さくすることができるため、ドライのドッグフードにトッピングするのもおすすめです。きっと偏食のワンちゃんにも気に入ってもらえるはず。
犬に内臓を与えるデメリットは?
・与えすぎには注意!
どんな食材もそうかもしれませんが、与えすぎには要注意です。栄養過多になってしまいます。ワンちゃんの様子を見ながら適量を与えてくださいね。
※タウリンとは?
生体内で遊離した状態で存在する含硫アミノ酸様化合物の一つ。犬は人間と比較すると体内でタウリンを合成する力は低いため、食事から補ったり、タウリンの合成に必要な含硫アミノ酸を十分に摂取するなどして、サポートする必要がある栄養素。特に犬はタウリンが不足すると、肝臓や視力、心臓の健康維持に影響が出ることが分かっています。
・タウリンの働き
血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす。
血圧を正しく保ち、高い血圧を下げる。
肝臓の解毒能力を強化。
インスリン分泌を促進し糖尿病の予防・治療に有効。
視力の衰えを防ぎ、脳や網膜の発育を助ける。
参考文献:農林水産省 タウリンとはどのような栄養素ですか?より